学会長挨拶 of 第30回静岡県作業療法学会

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学会テーマ

『限りある生(命)』
   を生き抜くための支援

〜作業療法におけるArt(技術・芸術)とScience(科学)の融合への努力〜

学会長:田尻 寿子

県立静岡がんセンター

ごあいさつ

 静岡県で始まった県士学会も、今年で栄えある30回を迎えることとなりました。「学会に参加すると、色々な分野の良質な勉強が、少しずつ手軽に?…勉強できる」と、まさに「作業療法を学ぶデパート」のようなものだとワクワク先輩方のご活躍を拝聴させて頂いていました。時を経て、学会の運営に関わり始め「学会は多くの先輩方のご尽力があっての開催である」ことを改めて認識するに至りました。今まで29回の学会の運営を支えて下さった多くの先人の先生方や会員の皆様に、心よりお礼申し上げたい気持ちでいっぱいです。
 作業療法が世間にあまり認知させていなかったころに活躍されました先輩方は、時にいばらの道を切り開いてくださったことと想像致します。困難に立ち向かう時、どのようにモチベーションを維持し、挑み続けてこられたのか? これらの『先輩方の不屈の叡智を学び次世代に繋げていく』とうことが、本学会の1つ目の重要なテーマとさせて頂き、先陣を切ってこられた方々の魅力が感じられる、第30回学会にしたいと思っております。


もう1つのテーマは『「限りある生(命)」を生き抜くための支援 〜作業療法におけるArt(技術・芸術)とScience(科学)の融合への努力〜』です。
 「生を得て、生かされている人生を、いかに生き抜くか」、時に人は病気や障害、そして死への恐怖などの苦難や喪失を経験致します。そんな時、喪失から再生し、それぞれの人生を生き抜く・活き活きと生ききることを、作業療法士として支援することについて考えて行きたいと思います。

 基本的な事ではありますが、作業療法は、生物学的なレベルから心理社会的なレベルまでを包括的に支援する治療法であります。身体機能の回復に関しても、可能な限り最大限の回復をめざしつつ、回復が困難なときにも、意味のある作業を見つけ出していくための支援を行う。そのためには、科学的な根拠を常に基盤としたアプローチを前提に、人それぞれに個別的な意味のある作業活動を模索していく、そのような課程を丁寧に学んで行きたいと思います。
 最後に、ささやかな企画ではありますが、本学会が、毎日、作業療法の実践に心をつくしている作業療法士自身の癒しの場、自己実現の場となり、またそれぞれのクライアントに向きあうエネルギーを得て帰って頂けるような集いでもあるようにしたいと考えております。

 学会を準備下さる皆さまにも、是非、充実した学びの場、良い出会いの場となって頂けますように、心よりお願い申し上げます。どうぞよろしくお願い申し上げます。